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THE WANDERLAND for Dogs, Cats and Us
東京都新宿区落合にある自性院は、猫寺として知られています。
秘仏の猫地蔵が祀られており、毎年2月3日の節分会に開帳されるとのこと(※ 2014年からの開帳は未定)。
猫秘仏!?見たい!好奇心にかられて行ってきました。
前回は、黒猫が印象的な豆まきの様子をお送りしました。今回はいよいよ、貴重な猫地蔵のお披露目です。
大人気
豆まきが終わり、地蔵堂が開きました。すでに行列が出来ています。年に一度となると、猫好きとしては一目見ておきたいですよね(しかも2014年からは未定)。それにしても本当にみんな猫が好きなのだなあと感心してしまいました。

地蔵堂は猫だらけ
二体の猫地蔵が、招き猫や猫のオブジェに囲まれて鎮座していました。

これが、室町時代の猫……
こちらが1477年の猫地蔵。もう少し近くで見てみましょう。

すり減ってるけど猫だ
これが太田道灌を危難から救った黒猫です。
長い間顏をなでられてすり減ってしまったので秘仏としたそうです。でも、口元のあたりがうっすら猫の口ですよ!ヒゲっぽいのも確認できます。

1767年の猫
こちらはそれから約300年あとの猫地蔵です。
先ほどの猫とくらべると体も長く、成猫っぽいですね。

貴婦人っぽい
こちらははっきりとヒゲが確認できました。口元にかすかな笑みをたたえて、凛とした表情をしています。
さすがに歴史のある猫、神々しいオーラを放ってはいるのだけど、猫がスクっと立っている姿はいつの時代のものでも面白いと思ってしまいます。擬人化の原点である「なめ猫」を連想してしまうからでしょうか。昔の人も「ちょっと面白いかも」と思って作っていたのかなあ。
それにしても「昔の人の作る猫の像とはどんなものだろう?」と思っていましたが、今でもちゃんとかわいいと思える造形だったのが印象的でした。

猫寺についてのお話をうかがいました
副住職の大澤意宏さんに、自性院のエピソードを聞かせていただきました。
・なぜ節分会の日にご開帳されてきたのでしょうか。
本年は節分会復興60年に当たります。本来は境内の小さなお堂に二体ともあり、いつでも拝観できる状態でした、そのため傷みも進んで来ていたわけです。そんなおりに先代住職がこのまま放置していてはいけないと考えて、多くの方々が集まる節分会に開帳することとなり一年に一度節分会に開帳することとなりました。
・猫地蔵のまわりの猫グッズはどのように集められたのでしょうか。
何といっても一番は猫好きの方々がこの自性院の噂を聞いて奉納して下さった猫が多いです。柳家小さん師匠、河村めろじさん(芸者ねこ)等から寄進していただきました。

来山者に配られる猫の福豆
猫の供養もわすれない
・(2014年からは猫地蔵のご開帳は未定とのことですが)今までの猫地蔵を参拝したみなさんの評判はいかがでしたか。
自性院は公式のホームページを持っていませんしメールアドレスも公開していません ので、みなさんの評判は正確にはわかりません。良いことも悪いことも色々な方々が様々なことを言っているのではないでしょうか?(笑)
・猫塚がありましたが、あれはどういった由来を持っているのでしょうか。
昔の話ですが、猫といえば三味線を連想できる年代の人々は随分と高齢な方々でしょうか?そんな訳で芸子さんや、三味線を作る方々の講が(今でいえば同じ仕事を行うグループ単位の集まり)猫の供養にとお寺で廻向することと成って建てられたものです。

猫はいつの時代もアイドルだった
不意に現れた黒猫のおかげで、すっかり猫づくしのお寺となったわけですね。 大昔から人は猫が大好きだったんだなあ……。そして未来もずっと猫はアイドルとして人と共存するのでしょう。
そしてこれは、地蔵尊の帰りに近くの公園で出会った猫なのですが……、

似てる
お土産の飴にそっくりで運命感じました。上の子の名前はジゾウに決定。

ビキ・テラ散歩、ときどきルポ
