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ガラス工房でガラス職人をしている「こまつさん」と、こまつさんの愛犬であり工房の看板娘の「ムーコ」の日々を描いた人気マンガ『いとしのムーコ』(雑誌『イブニング』にて連載中)。お鼻つやつや、こまつさんのことが大好きなムーコの日常は見ているだけで思わず笑みがこぼれます。その作者・みずしな孝之さんに『いとしのムーコ』の裏側について聞いてみました。
プロフィール
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みずしな孝之 Takayuki MIZUSHINA(漫画家)
1973年生まれ、東京都出身。1991年に『混セでSHOWTIME』(芳文社)でデビュー。4コマ・ショートコミック・エッセイを中心にさまざまな媒体で連載。『いいでん!』(エンターブレイン)、『けものとチャット』『にゃがまさ通信』『たばたちゃん派』(竹書房)、『いとしのムーコ』(講談社)など著作多数。「うわの空・藤志郎一座」という劇団で役者としても活躍している。
みずしな孝之Web・シナミズム・
描こうと思ったきっかけは一枚の写真
『いとしのムーコ』は、大自然の中でガラス工房「GLASS STUDIO AMATO」を営むこまつさんと、こまつさんの愛犬である柴犬ムーコの日常を描いたマンガ。
ムーコは飼い主であるこまつさんのことが大好きで、いつか犬になったこまつさんと散歩したり、尻尾をぐるぐる追いかけまわすことを夢見ています。

『いとしのムーコ』は2013年6月現在、3巻まで発売中(4巻は9月発売予定!)。コミックス表紙の鼻の部分は、印刷でつやつやに加工。ムーコのキュートなお鼻を体験できる!?

ガラス職人のこまつさん

工房の看板娘である柴犬のムーコ
この1人と1頭のラブリーな日々に心をわしづかみにされた人も多く、「犬マンガ」ブームの先駆けでもあるのです。
そんなこまつさんとムーコには、実在のモデルがいると話すみずしなさん。『ムーコ』を描くきっかけは何だったのでしょうか。
「こまつさんのモデルは僕の友達の友達で、たまたま一枚の写真を見せてもらったんです。ムーコの目がキラキラしていて、飼い主さんのことが大好きなことが伝わってくる一枚で。『あぁ、この関係を描きたい。素敵だな』と思ったのがきっかけです。最初はあくまで個人の作品として描いていて、同人誌に小さく載せたところ、それを見たイブニング編集部の方に連載のお話をいただきました」

ムーコとの出会いについて話すみずしな孝之さん
飼い主とペットの理想の関係をマンガに
モデルは実在するものの、マンガのエピソードは “想像”の部分が多く、あえて本物に引っ張られないようにしているとみずしなさん。
「もちろん取材に行ってこまつさんとムーコに会いましたが、ストーリーはどちらかというと僕の『こうだったらいいな』という想像をもとに描いています。でも、想像で描いてみたら意外にも実際にそういった出来事があったりして、びっくりすることもあるんです」
たとえばムーコを病院に連れて行くお話(3巻「28th Barking:Shot!」)。
いつもと違う散歩ルートに「どこかいい場所に連れて行ってもらえる!」と喜ぶムーコですが、辿り着いた先は動物病院。わくわくした表情があっという間に「だまされた……」となるエピソードは、経験したことのある飼い主さんも多いはず。

『いとしのムーコ』3巻より。ムーコの「だましましたね」の表情がたまらないひとコマ
現在、ペットを飼ってはいないというみずしなさんですが、飼い主目線のエピソードを描くことができるのはなぜなのでしょうか。
「おそらく、僕の中で『犬ってこうだよね』『猫ってこうだよね』というデフォルメがうまくいったのかもしれません。飼い主さんの愛犬・愛猫に対する『こうあってほしい』をマンガで表現し、それが飼い主のみなさんの目線とリンクしているのなら嬉しいです」
いぬラブ、ねこラブ
