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滋賀県湖南(こなん)市は、県内で唯一、動物保護管理センターを有す都市。これを市のPRにいかせないかと画策した結果、2011年、インターネット上に仮想ネコ都市「こにゃん市」が誕生したのです。以来、歴代の市長に就任してきた猫たちは、さまざまなイベントに出席して、市のイメージアップに貢献してきました。
こにゃん市より少し遅れて、湖南市の仮想イヌ都市「こわん市」が誕生しましたが、昨秋、両市が合併したとのこと。これによって、2013年に初めて、犬・猫合同での市長選が繰り広げられました。
その結果、見事当選したのは、パグのひなたちゃん(推定9才)。この政権交代を機に、ひなたちゃんの生活にどんな変化があったのでしょうか。飼い主であり、「市長秘書」を務めるRikaさんにお話をうかがいました。
Q
市長選の際、ひなたちゃんが掲げたニャニフェスト(こにゃん市では、「マニフェスト」のことをこう呼びます!)は、「動物も人も楽しく暮らせる街づくり」だったそうですね。これにはどんな想いが込められていたのですか?
A
湖南市は、動物保護管理センターを有していたりと、動物愛護に力をいれている街。ひなたが市長になることで、さらにそのメッセージを強く打ち出せたらいいと思ったんです。
というのも、ひなた自身、繁殖業者の倒産によって、動物保護団体からレスキューされたコなんです。保護された当時、栄養状態が悪く極度の貧血であるばかりか、皮膚病や重度の子宮ちくのう症まで患っていた上、左目は失明していたといいます。
私がひなたに出会ったのは、保護されてしばらく経った後、パグを中心に保護している「ふがふがレスキュークラブ」の関西リーダーさんのところでケアされていたとき。出会った瞬間、「命が助かって本当によかった!」という思いでいっぱいになりました。
同時に、「人間の金儲けのために何度も出産させられた挙げ句、棄てられるなんてありえない!」と怒りがこみ上げてきました。こんな辛い思いをするワンちゃんや猫ちゃんが一匹もいない、動物と人が仲良く共存できる街になってほしい! そんな想いから掲げたニャニフェストです。
Q
立候補した際、多くの愛犬家たちが応援してくれたそうですね。
A
特に、パグを飼っている友人がブログで「選挙活動」してくれたことは大きかったですね。投票は、湖南市の市役所で受け付けているほか、ネット上でも可能だったため、ブログ記事を見た人がこぞって投票してくれたおかげで、当選することができました。
※いぬラブねこラブ、次回の更新は2014年1月10日です
次回は、ひなたちゃんのプライベートに迫ります!
プロフィール
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ひなたちゃん
推定9才、パグのメス。滋賀県在住。
繁殖業者の倒産によって、動物保護団体からレスキューされてケアされていたところ、飼い主のRikaさんと出会う。2013年4月、滋賀県湖南市の仮想動物都市「こにゃん市」の第3代市長に就任。
テキスト/OFFICE-SANGA