犬や猫のみみより情報やニュース、コラム、ドッグカフェ、動物病院などの施設情報は『いぬのきもちWeb・ねこのきもちWeb』
THE WANDERLAND for Dogs, Cats and Us
前回、アニマルスタンプ・カワナのオリジナル動物スタンプ・認印を紹介しました。今回はアニマルスタンプスタンプ・カワナの川名和子さんにお話を伺います。川名さんはイラストレーター。もともと動物が好きで、現在も2匹の猫と暮らしているそうです。
きっかけは、戌年に生まれました
スタンプ・カワナ(有限会社川名企画)の社長でイラストレーターでもある川名和子さんが、ご自分のイラストを図案に、スタンプを制作するようになって約25年が経つそうです。認印も作るようになったのは10年ほど前のこと。「スタンプを作ったきっかけは、1982年の戌年のときに、年賀スタンプ用にとしてスコティッシュ・テリアの絵を描き、スタンプにしたことです」と川名さん。
そして意外なお言葉「スタンプや認印を作るのは好きですが、捺すのはあまり好きではありません」なぜ捺すのが好きではないかというと「動物認印などは、捺すと一瞬相手の方が固まるのが恥ずかしくて」と。だから、人前では捺せないそうですが。
そ、そう? 制作されている方だから、人の反応を敏感に察知されるのでしょうか。私は反応がないと「このかわいさを、なぜスルーできるの〜?」とさえ思いますね。ばんばん捺して、ちょっと反応されるものなら「かわいいでしょう?」となかば自慢してしまうほどです。
幅の広すぎる動物シリーズ
川名さんのスタンプや認印がすごいのは、動物や魚など、そのイラストの種類の幅広さ。犬猫、鳥、うさぎ……。ヤブイヌがいたりミーアキャットがいたり。は虫類に両生類、昆虫、魚に海の生物、微生物まで網羅。ナマコ、マンボウ、オウムガイ……。ペンギンだけでも、フェアリーペンギン、王様ペンギン、ケープペンギン、フンボルトペンギン、皇帝ペンギン、ジェッツーペンギン、イワトビペンギン、ヒゲペンギン、アデリーペンギン……etc
なんともマニアックな感じがするのですが、川名さんとしては「これを描こう、とかいう基準は特にありません」とのこと。そして「描きやすさ描きにくさなどは、実際に描いてみないとわからないんです」とも。
「それにしても微生物って……」と伺うと、「基本的に動物専門のイラストレーターなのですが、朝日新聞出版の週刊AERAでサイエンス欄の挿絵をやらせていただくようになり、虫やバクテリアなど普段あまり描かないようなものも描くようになって、スタンプや認印にも描いてみました」と、経緯を教えてくださいました。
なるほど。確かに微生物の研究者やマニアでない限り、スタンプにしようとは思わないかもねぇ……。
かわいいだけではない芸術品!?
「動物は好きなんです。印象に残る動物体験は、スーパーで売っていたウコッケイの有精卵を保温庫で温めて孵化させたこと」と川名さん。そして、「これからもひたすら納期を守り、新作を出して行くだけです」とおっしゃいます。うーむ、ファンとしては、新作が出るのはうれしい。「今度はどんな動物のイラストが見られるのかなぁ」と楽しみが増えます。
「年明けに、雪の旭山動物園に行き、王様ペンギンの散歩を堪能してきました。そして、今年最初の新作として王様ペンギンの団体を描きました。最近は、フェアリーペンギンの団体を描き、それが今、一番気に入ってます(写真は「幅の広すぎる動物シリーズ」に載せました!)。気に入ってる理由ですか? 力作なのにどういうわけか全然売れないからです(笑)」。
川名さんの作り出す新作、次はどんなスタンプだろうとワクワクしています。アニマルスタンプ・カワナは犬猫はもちろん、スタンプ界の動物園です!
今回は、タイトなスケジュールの中、取材ご協力いただいたカワナさん。ありがとうございました。
※アニマルスタンプは、銀行印や印鑑登録はできません。ご注意ください
取材・文・撮影:いしぐろゆきこ
プロフィール&取材協力店
-
いしぐろゆきこ
愛犬誌や女性誌、WEBなどで日々の暮らし、犬猫に関するエッセイやモノのリコメンドを執筆。近著に『豆柴センパイと捨て猫コウハイ』(幻冬舎)。
http://www.blueorange.co.jp/yuruyuru/
アニマルスタンプ・カワナ