猫と暮らす
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猫のワクチン摂取の必要性や、心配な副作用について
・ワクチン接種の必要性って?
・ワクチン接種で防げる猫の病気とは?
・ワクチンの種類と特徴と費用
・ワクチン接種の回数・頻度・時期について
・ワクチン接種の副作用はあるの?
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ワクチン接種の必要性って?
◯ワクチンってどんなもの?
この抗体やリンパ球は、次にウイルスや細菌などがからだに侵入した時にただちに働き、身体の中で敵が増えるのを抑えてくれるようになります。この仕組みを「免疫」と呼び、この原理を応用して、ウイルスや細菌などの毒性を弱めたり、無毒化したりして刺激を与え、免疫を作り出すものがワクチンです。
◯猫へのワクチンは必要か?
ワクチン接種で防げる猫の病気とは?
◯猫汎白血球減少症
◯猫ウイルス性鼻気管炎
◯猫カリシウイルス感染症
◯クラミジア感染
◯狂犬病
これらの病気についてはワクチンで免疫をつける事で高い確率で予防をすることができますが、病気を完全に引き起こさないというわけではなく、ワクチンで重症化を防ぐことができると考えた方が適切かもしれません。
ワクチンの種類と特徴と費用
まず、猫のワクチンには、1種類のワクチン、3種・4種・5種の混合ワクチン、があります。1種類のワクチンには、猫エイズ感染症ワクチン、狂犬病ワクチン(猫は、国内では接種の義務はありませんが、海外に渡航する際に必要になる事があります)、があります。それぞれのおおよその費用は3,000円~6,000円程度です。
3種混合ワクチンには、猫パルボウイルス感染症・猫ウイルス性鼻気管炎・猫カリシウイルス感染症のいくつかある型のなかの1つのタイプを免疫します。おおよその費用は3,000円~7,000円です。
4種混合ワクチンには、3種に猫白血病ウイルス感染症を加えてあります。おおよその費用は4,000円~8,000円です。
5種混合ワクチンには、4種混合ワクチンにクラミジア感染症を加えてあります。おおよその費用は5,000円~10,000円程度です。
7種混合ワクチンには、5種にカリシウイルスのいくつかある型の2種類を追加して免疫します。おおよその費用は、7,000円~13,000円程度です。
人と違ってワクチンの価格は個々の病院で違うことが多いので、実際の費用は、ワクチンを受ける予定の動物病院に尋ねてみましょう。
ワクチン接種の回数・頻度・時期について
ワクチン接種の時期に関しての一番のポイントは、回数が重要なのではなく、母猫の移行抗体が無くなった時に最後のワクチンを接種するということです。
母猫の移行抗体(母子免疫という)がなくなる前にしたワクチンは、移行抗体がある間はその効力を保つものの、移行抗体がなくなるにつれて徐々に効化が低下します。そのため、母子免疫が無くなってからしばらくワクチンを接種してない時期があると病気にかかり、重症化してしまう可能性が出てきてしまいます。
では、母子免疫はいつ頃仔猫からなくなってしまうのでしょうか?これは個体差があり、一概に生後何か月とは言えませんが、大体生後2~3か月と言われております。この時期にワクチンを接種してあげること、また、猫の場合、1回だけの接種ではなく、2~3回と複数回接種し、その病気に対する免疫力をより高める(これをブースター効果と言います)接種方法が一般的です。このような対応をする事で、母子免疫が無くなった後も、ワクチンに含まれている病気に関しては免疫がある状態でいられます。また、猫白血病ウイルスワクチンに関しては、その時期に猫白血病にかかっていないことが前提となります。
ワクチン接種の副作用はあるの?
その他の副作用としては、ワクチン接種1~12時間後以内に起こる、顔が腫れる・皮膚が赤くなる・嘔吐・下痢などの症状がでることがあります。この場合は、適切な処置で回復しますので、すぐに接種した病院に問い合わせましょう。
その他のワクチンに関連する反応として、非常にまれですが、猫注射部位肉腫という注射をした部位がしこりとなり、さらには悪性腫瘍になってしまうことがあります。これはワクチンの種類や接種する部位によって対応が変わってきますので、気になる点についてはあらかじめ病院に尋ねてみるとよいでしょう
上記の副作用が起きた場合、次回からのワクチン接種時は、ワクチンの種類を変えたり、接種前に抗アレルギー薬を投与したりするなどの対策をとる病院がほとんどですので、相談してみましょう。
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