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ドッグトレーナーさんにいろいろ聞いてみた〜その1【穴澤賢の犬のはなし】
Vol.25 ドッグトレーナーさんにいろいろ聞いてみた〜その1
そんなわけで、これを機に、はじめてプロのトレーナーさんに相談してみることにした。先生は『いぬのきもち』でおなじみ「ナカムラドッグスクール」の中村 太さん。はたして自己流の育て方でよかったのか。はたまた間違っていたのか。皆さんの参考にもなれば。
犬はなぜ成長すると臆病になるのか?
中村:大吉くんは、何を怖がるんですか?
穴澤:雷と、あとは花火。あのパンッ!という炸裂音が全般的にダメで、爆竹とか短気筒のバイクの音も怖がります。
中村:炸裂音が苦手な犬は多いんですよ。雷がダメな犬も多いです。
穴澤:不思議なのは、幼い頃はぜんぜん大丈夫だったのに、1才を過ぎたあたりから急に怖がるようになったことなんです。前に飼っていた富士丸という大型犬も5才を過ぎたころから雷に怯えるようになったし。犬って経験値があがっていくと、怖いものも増えるんですかね。
穴澤:子犬のころなんて、外でドカンドカン雷が鳴っていても窓際で平気で寝てたのに。
中村:子犬のときは好奇心が強いのと、基本的に物事に対しては鈍感な部分があって、それが大人になってくると好奇心が弱くなって警戒心とか猜疑心とか、ネガティブな気持ちも芽生えて敏感にもなってきますね。
穴澤:なんだかだんだんとビビリ度がアップしているような気がするんです。去年は海に喜んで入っていたのに、今年は波にちょっとビビッていたり。基本的に犬の行いはすべて飼い主が影響していると思っているんですが、これも飼い主の責任なんでしょうかね。
中村:先天的に臆病な犬と、堂々としている犬はいますし、犬種にもよりますし、さらには個体差もありますからね。難しいのは、同じような犬を同じように育てても、まったく同じにはならないということなんです。
中村:最初は単純にびっくりしたということだと思います。人間は理屈で理解できるから、それが雷という現象だとか、花火だとかわかりますけど、犬は理屈がわかんないのに大きな音がするとまず驚いて、それで恐怖の種みたいなものができちゃったりするんですよ。
中村:大吉くんの場合は、それが恐怖の種になったのかもしれませんね。さっきの飼い主の責任云々の話にもつながるのですが、普通の人はそこで恐怖の種ができたとは、まず思わないんですね。そこに気付ける人って、まずいませんから。それで恐怖の種から芽が出て、どんどん膨らんでいってしまうケースがあるんです。
穴澤:恐怖の種が。
中村:そう。ただ、犬によっては恐怖の種ができても、逆に慣れてしまう犬もいるんですよ。しょっちゅう聞いていると「ああこんなもんか」というように。だから育て方というより、その犬のとらえ方の問題になってくるので、そうなると飼い主の責任っていう話でもないわけです。
穴澤:ほぅ。
穴澤:大吉もどんどん恐がりになるのでしょうかね。この前も車に乗っていて突然ゲリラ豪雨にあったんですけど、車の屋根を雨が叩きつける音だけでブルブル震えてましたからね。マジかお前、と思いましたよ(笑)。
中村:犬にとっては得体の知れない音が怖いんでしょうね。
穴澤:最近2才になったばかりです。
中村:さっきの恐怖の芽が云々という話は、だいたい1才までの話なんです。
穴澤:そうなんだ(笑)。じゃ、どうしましょ。
中村:よく言われるのは犬は1年で人間でいう20歳とかそれくらい年をとるので、そこから苦手なモノに慣れるっていうのはすごく難しくなってきちゃうんです。だから、少しずつ少しずつ慣らしていくっていうのを、いかにやっていくかということが大切です。
穴澤:慣らすといっても、近くでパンパン爆竹を鳴らすわけにもいかないし、どうすればいいんでしょう。
(つづく)
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