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それぞれの器【穴澤賢の犬のはなし】

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福助の「ドッグラン克服キャンペーン」のため、東京近郊の施設に行ってきた。そこである傾向に気がついた。
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福助は、先日訪れたドッグランでもわかるように、大吉以外の犬とあまり仲よくできないらしい。そこをなんとか克服してもらいたいので、ここ最近はなるべくドッグランへ足を運ぶようにしている。今回は、サマーランドの隣にあるドッグランへ行ってみた。
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ところで、大福コンビを見た人からよく「兄弟ですか?」と聞かれる。大吉は「ホワイト・フォクシー・デロリアン」、福助は「ブラウン・フォクシー・デロリアン」という近い犬種ということもあり、顔つきなどがちょっと似ているからだろう(元祖は富士丸の「グレート・シルバー・デロリアン」)。

※グーグルで「ホワイトフォクシ」と入れると検索予測で「ホワイトフォクシーデロリアン」と出る。さすがグーグル。そして大吉と福助しかヒットしないという。
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しかし、性格も、他の犬への接し方も全然違う。まず大吉はどんな犬ともフレンドリーに接することができる。自分より体が大きな相手でも怯むことはまずない(さすがにボルゾイ相手にはちょっと腰が引けていたが)。逆に小さい相手には、気遣いのような素振りすら見せる。小型犬から「遊ぼうよ!」と誘われても、「なんかケガさせそうで悪いから」という感じで、自分から引くのだ。
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取っ組み合いの遊びをするときは、自分と同じか、ちょっと大きいくらいの相手と行う。動物だから当然かもしれないが、どうも自分と相手の腕力を推し量っていて、それなりに均衡のとれる犬を選んでいるようだ。
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対して福助は…というと、観察をしていてある傾向を発見した。この日は前よりも緊張していないようだったが、基本的に自分から積極的に他の犬に関わろうとはしない。相手から近づいて来たときに福助が見せるパターンはこうだ。
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ひとつは、相手が自分より体が小さく低姿勢の場合。「なんだ、お前」というやや偉そうな態度で相手のニオイをチェックする。相手が大人しくしていると「よし、もう行っていいぞ」という感じで、興味をなくす。そこから遊びに発展することはまずない。
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もうひとつは自分より大きい相手の場合。近づいて来ると、めっちゃ腰が引けているが、しっぽを巻いて逃げるのは嫌らしく、必死でその場に踏みとどまる。しかし、相手の鼻先がいよいよ近づいてくると耐えられなくなるらしく、ビビって「ギャン!」と吠える。しらけた相手は、どこかへ行く。
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たとえ自分より小さい相手でも、ガンガン前に出てくるタイプだと、後者のパターンになる。これらの態度の違いから、福助はただ単に器が小さいだけであることがわかったのであった。同じ環境で育ったはずなのに、これほど違うとは。
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