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愛犬の体にできものが!注意が必要な「できもの」の特徴とは?【動物看護師が解説】
愛犬の体にできものが!注意が必要な「できもの」の特徴とは?【動物看護師が解説】
皮膚と同じ色なら問題ない?
皮膚組織の下まで根をはるようにして全く動かない場合は、危険と言われることが多いです。つまんで、動かしたら、あとは触れないでください。できものであれば破裂することはありませんが、水ぶくれのように中に貯留物があった場合、触れたあとはしっかりと手を洗い、触れないようにしましょう。
どんなできものが、危険?
黒などの濃い色のできものは、悪性の可能性もあるので油断できません。絶対に悪性とは言えませんが、絶対に悪性でないとも言い切れません。診断をしてみないとわからないので、なるべく早めに病院を受診しましょう。目視では診断しづらいので、組織生検等でどんな細胞で構成されたできものなのかをしっかりと診てもらいましょう。
・粘膜や足の裏のできもの
体表部分ではなく、足の裏や口の中などの粘膜部分にできものができた場合は、早急に動物病院へ行きましょう。週頭に見つけて、週末にしか休みがなく病院に行けない、と放置していると、信じられないくらいできものが大きくなり、歩けなくなったり、食べられなくなったりする可能性もあります。
・大きくなるのが早いできもの
一昨日見つけたのに、今日で2倍くらいに大きくなっている。このように、細胞の増殖が早く、できもの自体の拡大スピードが速いものは危険なものが多いです。
・皮膚よりも下にしっかりと根付いているできもの
筋肉、あるいは血管、骨などに強固に根を張っていそうなできものは早急な対応が必要です。この場合は、痛みを伴うことが多いので、食欲を無くしたり、活動性が落ちたり、触ると怒るなどの症状も見られるようになるでしょう。
・境目が不明瞭なできもの
できものといえば、つまんでスポンっと取れてしまうのが想像できるほど、正常な組織とできものの境目が明らかですが、悪性の場合は“染み込んだ”ように境目が不明瞭なことが多いです。一見、でこぼこ膨らんだシミのように見えることもあります。
見つけた時の注意点は?
これくらい大丈夫じゃない?と思っていると、悪性腫瘍で転移が進んでいる、なんて状況にも陥りかねません。ネットで調べれば様々な情報があるので、「ネットに大丈夫って書いてあるから」と病院を受診しない方もいらっしゃいますが、それは危険と言えます。愛犬の命を守るのは飼い主さんですから、ネット診断のみで手軽に済ませようとせず、必ずプロに検査してもらって確定診断を出してもらいましょう。
文/動物看護士 木本 由季
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