1. トップ
  2. 犬と暮らす
  3. 健康・病気
  4. 愛犬が足をケガして自宅療養に…日常生活で気をつける点は?【動物看護師が解説】

犬と暮らす

UP DATE

愛犬が足をケガして自宅療養に…日常生活で気をつける点は?【動物看護師が解説】

愛犬が足をケガして自宅療養に…日常生活で気をつける点は?【動物看護師が解説】

もしも、あなたの愛犬が足を骨折したら、家でどのように管理しますか?足に包帯などを巻かなければならないほどの怪我をしたら、どのように管理しますか?
飼い主さんが困りがちなのは、このような入院事例まではいかないけれども、自宅で見るには難しいようなケースです。そんなことになってから焦るのではなく、何もない今のうちから自宅管理の方法を学んでおきませんか?

安静にしていて、が1番難しい

人間でもよく言われますが「安静にしていてね」と言われたらあなたは何をしますか?もちろん、外出をしてどんちゃん騒ぎはせずに、家でじっとしていますよね。犬も同じです。獣医師に安静にしていてね、と言われたら、散歩などには行かず自宅で安静にしていましょう。

さて、ここで問題なのは、せわしない性格の愛犬をもっている飼い主さんですよね。散歩に行かなくても、自宅でゼーハーするほど走り回る犬だっているはずです。犬の安静、は意外と難しいのです。

散歩に行かないで、の意味ではない

安静=運動しなければいい、散歩に行かなければいい、というわけではありません。わたしたち獣医療関係者は本当にじっとしていて欲しくて、安静にしてくださいとお伝えします。可能なかぎり自宅でも不必要に歩かないでほしいのです。ベッドやソファに飛び乗るなんてもってのほかです。本来は座るっているか寝るているかが望ましいのです。

でも、そんなことできますか?愛犬が安静を理解して、ずっと動かずにいてくれるわけではないので、こちらがそのような環境を作る必要があります。その方法は、ケージやクレートに入れるという方法です。

その名も、ケージレスト

特に骨や神経に関する怪我で、安静を指示された場合はこれを必ず実行してください。骨折やヘルニアなどは、これを失敗すると完治が程遠くなるか、治ったとしても骨が曲がったり、術後歩けなくなったりすることがあります。家で出来なければ、病院で徹底的に管理する方法があります。そのくらい、重要な事柄なのです。

トイレと小さなクッションが置ける程度の広さでも、その中でおとなしく過ごせるのであれば、そこでも構いません。しかし、その中でいそいそ動き続けたり、立ち上がって出してと催促したりするのであれば、体1つ分のクレートに入れる方法が望ましいでしょう。そのくらいしなければ、安静とは言いがたいのです。

しかしながら、自宅で愛犬が狭い部屋の中に閉じこもっているのは見るに耐えない飼い主さんが多いことでしょう。可哀想と思って、抱っこであれば、とか、ちょっとであれば、とかで外へ出すと治療の意味がなくなります。抱っこしていて急に愛犬が飛び出したと言って、再骨折をしたり、怪我の傷口が裂けたりすることも実際に起こります。ケージレストは心を鬼にしてやりすごすしかありません。それが、愛犬のためになるのです。

患部の管理も怠らない

骨折やケガでギプスなどを付けている場合は、足先がうっ血したり、湿って皮膚炎を起こすことがあるので、毎日様子をみましょう。足先は出してあるはずですから、少し見えるところで皮膚の色を確認し、匂いを嗅いで変な匂いがしないか確認しましょう。皮膚が紫になっている、あるいは、腐敗臭がする場合は、治療をしてくれている動物病院へすぐに連れて行きましょう。血が通わないところの傷口は治りませんから、この確認は怠らないようにしましょう。

また、患部にもよりますが、足先を握って血流を良くする手助けができるようであれば、1日に数回足先を揉むように握って通りづらくなっている血液を回してあげると良いでしょう。

自信がないなら病院に頼ること

ケージレストに自信がなければ、入院費をかけてでも病院に任せると良いでしょう。安静の時期が治療で1番大切な時期とも言えますので、無理をして自宅でみる必要はありません。飼い主さんがやる気でも、犬の性格によっては家に帰さない方が良いと判断されることもありますので、この場合は病院にお任せしましょう。
愛犬のためにも頻繁に面会へ行くことをおすすめしますが、面会できないこともありますので、必ず主治医の指示に従ってくださいね。


文/動物看護士 木本 由季
CATEGORY   犬と暮らす

UP DATE

関連するキーワード一覧

人気テーマ

あわせて読みたい!
「犬と暮らす」の新着記事

新着記事をもっと見る