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犬もニキビってできるの?原因・症状・対策は?【動物看護師が徹底解説!】

犬もニキビってできるの?原因・症状・対策は?

ブツブツ肌が引っ張られるように腫れて痛むニキビ。顔や背中の目立つ部分に出来ると気分は最悪、跡が残ってしまうと鏡すら見るのが嫌になってしまいますよね。

人でも出来ると嫌なニキビは犬にもできるのでしょうか?
ニキビができる原因と出来た後の対策はどんなことがあるのでしょうか。

犬にもニキビのブツブツができる?

犬にも人と似た様な、ニキビの様なものができることがあります。
正確には膿皮症(のうひしょう)と呼ばれ、皮膚の浅い部分で感染しやがて深い部分への感染へと進行して行きます。

皮膚の表面や浅い部分で感染している場合は、人のニキビの様に肌の色と同じブツブツができたり、膨らんだ先が黄色や緑の膿んだブツブツができることがあります。

これだけではなく、皮がポロポロと剥ける様な症状がでることもあります。
感染が進むと痒みも痛みも強くなるため、掻きすぎによりえぐれたり、かさぶたができたり、することもあります。
脱毛が伴う場合もあります。

膿皮症(のうひしょう)の原因は?

皮膚には元々常在菌がいて、無菌状態ではありません。健康なうちでも、なんらかの菌は常に保有しているのです。
ただし、風邪を引く、強いストレスを感じるなど免疫を低下させる様なことがあると常在菌が異常繁殖し、皮膚に症状があらわれる場合があります。

膿皮症(のうひしょう)も皮膚常在菌であるブドウ球菌が起こすもので、免疫の低下、不衛生な環境、蓄積された汚れなどによって引き起こされます。
特に理由がないにも関わらず、膿皮症(のうひしょう)を引き起こしやすい犬種も存在します。
また、アレルギー性皮膚炎の二次感染として膿皮症(のうひしょう)を引き起こすこともあります。

シャンプーの後に自然乾燥をしたり、食事や飲水時の汚れをそのままにすることで起こることもあり、体質だけでなく、飼い主さんの作り出す生活環境によっても左右される病気です。

膿皮症(のうひしょう)の治療法は?

まず第一に感染を抑えるために、抗菌薬を使用します。
痒みが強ければかゆみ止めを使用したり、薬用シャンプーと内服で内側と外側から完治へアプローチします。
アレルギーによる二次感染であれば、アレルギーの治療も同時に行わなくてはいけないかもしれません。

膿皮症(のうひしょう)になりやすい犬は、一生のうちに何度も繰り返すことが多いため、原因をはっきりと掴んで対策をすることが大切です。
シャンプー後の生乾きが原因であるならきちんと乾かす、部屋が不衛生であるならば掃除を頻繁に行う、そういう体質ということならばとことん付き合って、初期症状のうち発見して早期に治療をしてあげられると良いでしょう。

膿皮症(のうひしょう)は犬自身も辛く、見ている飼い主さんも辛い病気です。
脱毛した部分の毛が戻らなくなってしまったり、皮膚の質が変わり、場所により顔の印象を変えてしまうこともあります。

なるべく早期に治療を開始し、皮膚へのダメージが少ないうちに完治する様にできるのがベストですので、日々の愛犬の皮膚チェックなどは怠らずにしてあげるとよいでしょう。


文/動物看護士 木本 由季
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