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初心者ペットブロガーのためのカンタン(適当)写真講座〜その3【穴澤賢の犬のはなし】

Vol.45 初心者ペットブロガーのためのカンタン(適当)写真講座〜その3

ペットブログの初心者に向けて写真の撮り方やコツなどをアドバイスする勝手に始めたこのコーナー。ちなみに、これはあくまでも自己流であり、プロのカメラマンでもなんでもないので、すごく適当です。今回は実際に撮ってみるときのお話をしたいと思います。
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ブログ用の写真を撮る上で気をつけること

さて、いよいよ今回から具体的なアドバイスをしていきたい。カメラ初心者でもわかりやすいようになるべく難しい言葉は使わないようにするけれども、これからブログの写真を少しでもよく撮りたいと思っているのなら、最低限覚えておいたほうがいい言葉もあるので、ついてきてください。

まず部屋を片付ける

これは写真を撮る以前の問題。家で撮る写真には、どうしても背景に脱いだ服とか雑誌などが写り込んでしまいがちだが、なるべく避けたほうがいい。なぜならせっかく犬や猫が可愛く撮れているのに、後ろに余計なものが写っていると、なんとなく生活感たっぷりのごちゃごちゃした写真になってしまうから。たとえばこんな感じ。
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テーブルの上に雑誌はあるし、後ろには延長タップがあるし、ソファには脱いだ服があるし、なんとなく散らかっている印象を受けるでしょ。とはいっても生活感を一切出さないのは不可能だし、家具など動かせないものは仕方ないが、ちゃちゃっと片付けられるものなら片付けてから撮影したほうがいいというレベル。
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これもそう。ソファの下に電源がごちゃごちゃしていて背景がうるさい。そうはいっても犬や猫の場合、「今、この瞬間を撮りたい!」という場合があったりする。そういうときにはとりあえず撮っておいて、あとで犬の表情だけ切り抜く(トリミング)という技もある(本当はあまりよくないが)。実際、私、よくやります。そのわりにはよく後ろに酒瓶とか写り込んでいることがあるけれども。とにかく、背景にも多少気を配っておいたほうがいい。それだけで印象がずいぶん違ってくるのでね。

ちなみに、ブログ読者から「いつも部屋が綺麗ですね」といわれることがあるが、それは撮る前に片付けているだけであって、常に部屋が綺麗なわけではございません。

基本的にフラッシュは使わない

デジカメの撮影モードを「オート」にしていると、暗い場所では勝手にフラッシュが光ってしまうことがある。が、そうすると非常に「素人くさい写真」になる(そういう自分も素人だけどね)。たとえばこんな感じ。
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ファッション雑誌などでプロのカメラマンが効果を意識してフラッシュを使う場合は別として、私ら素人がフラッシュを使うとなんだか冷たい感じで色もおかしな写真になるので、まずは設定でフラッシュを「切」にしておくことをオススメします(オートモードではできない機種もあるかも)。

撮影モードで「オート」は使わない

フラッシュを使わないなら暗い場所ではいったいどうやって撮影すればいいのか? それにはいくつかの方法があるが、少々カメラの設定をいじらないといけないので、まずは撮影モードを「オート」以外にする必要がある。「オート」は基本カメラまかせであり、細かい設定ができないからだ。

最近のカメラはとても賢いので、オートモードで撮影してもそれなりに撮れるが、一歩前に進みたいならこれを機会に「オート」から卒業してみよう。

ほぼ「絞り優先モード」と、たまに「シャッタースピード優先モード」だけでいい

さて、ここらあたりで毎回「そもそも絞りって何なのよ」となって挫折している人もいるのではないかと思う。でも意外に簡単なので頑張ろう。
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60D(一眼レフ)の撮影モード切り替えダイヤル。緑がオートです
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GR(コンパクトデジカメ)の撮影モード切り替えダイヤル。こちらも緑カメラマークがオート

ほとんどのカメラには撮影モードを切り替えるダイヤルが付いている。そこにある「Av」あるいは「A」というのが「絞り優先モード」で、「S」または「Tv」というのが「シャッタースピード優先モード」のこと(機種によっては違う表記かもしれないのでカメラのマニュアルを読んでみて)。

ほかにも「P」や「M」やイラストがあると思うが、「絞り優先モード(AvまたはA)」と「シャッタースピード優先モード(TvまたはS)」を少し理解すれば、ほかはほとんど使わなくていい。

では「絞り」とは何なのか? ここでレンズを絞るとか、光を入れる量とかいってもいまいちピンとこないかもしれないので、すごく簡単に「背景のボケ具合を決める」と覚えてほしい。背景がボケるとはどういうことかというと、こんな感じ。
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高速道路などの背景がぼやけているのがわかるでしょ。これは若干やりすぎだけども、こういうことを「ボケ」というわけです。で、そのボケ具合を決めるのが「F値」というもの。この数値が小さければ小さいほど背景がボケると覚えよう。
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ダイヤルを絞り優先モード(このカメラではAv)に設定

「絞り優先モード」にして、ダイヤルかボタン(機種によって違う)をいじると数字が「20」くらいから「2.8」くらいまで変わるはずだが(機種やレンズによって違う)、それが「F値」。このレンズの場合は一番小さい数字が2.8なので、背景をぼかしたいときは2.8に近づける、という感じ。ここまでは理解できたでしょうか。その他の難しいことは知らなくても、屋外や明るい室内であれば、ほとんど「絞り優先モード」だけで事足ります。
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ダイヤルを回して変わる数字がF値。この場合は16から2.8に変わっている

では「シャッタースピード優先モード」はいつ使うのかというと、高速で動く被写体を確実にとらえたいとき、または滝など流れる水の動きを表現するとき、あるいは比較的暗い室内など。犬だと、走っている姿や、水からあがってブルブルしているしている水滴まで撮りたいときに使う。たとえばこんな感じ。
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「シャッタースピード優先モード」で、さきほどのダイヤルかボタンをいじると「F値」ではなく、シャッタースピードが変わるというわけです。シャッタースピードとは文字通り、シャッターを「パシャ」と切る時間のこと。早ければ早いほど「その瞬間」をとらえることができる。だいたいシャッタースピードが1/500秒くらいで水しぶきが止まる、と覚えておこう。
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シャッタースピード優先モード(このカメラでははTv)にする
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ダイヤルを回すとシャッタースピードが変わる。この場合は1/500秒から1/60秒へ変更

ここで問題がひとつ。シャッタースピードを早くすると、それだけ光が入る時間が短くなるので、暗い写真になるということ。屋外で晴れの日ならあまり問題ないが、室内だとこうはいかない。しかし、これを逆手にとって暗い室内でシャッタースピードを遅めにして、なるべく明るい写真にする方法もある。そのほかにもちょっと設定をいじったり、機材を使ったりすれば比較的暗い室内でもぐっと明るく撮れるのがだが、スペースがなくなってしまったので、つづきはまた次回。
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