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THE WANDERLAND for Dogs, Cats and Us
八木さんから届いたのは、犬と猫の合同ランキング。完全なる猫派という八木さんのセレクトはこちら!
◎いぬ&ねこ漫画セレクション
by MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店・八木 泉さん
八木さん’s ランキング
- いぬ 1位 『いとしのムーコ』(みずしな孝之/講談社イブニングKC)
- ねこ 1位 『レオくん』(萩尾望都/小学館フラワーコミックスアルファ)
- 2位 『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』(伊藤潤二/講談社ワイドKC)
- 3位 『ねこだらけ』(横山キムチ/講談社モーニングKC)
- 4位 『グーグーだって猫である』(大島弓子/角川書店)
いぬ 1位 『いとしのムーコ』
【どんな作品?】
柴犬ムーコは、吹きガラス職人こまつさんのことが大好き。お鼻をつやつやさせてダンスを踊ったり、こまつさんがガラスを吹く姿の真似をしてタオルを引っ張ったり、犬目線でいろいろなリアクションを繰り広げるムーコがとってもラブリーです。
【八木さんのツボ!!】
「断然ネコ派のわたしも、柴犬ムーコのかわいさにはメロメロです!! マンガも実生活もネコ派なので、犬のマンガは割愛しようと思いましたが、本書だけはランクインさせてみました」
実に、ここまで3店舗でランクインした『いとしのムーコ』。ムーコ人気おそるべし! こうなると、次回ご紹介するサブカルの聖地「ヴィレッジヴァンガード 下北沢店」のランキングにムーコが入ってくるのか、気になるところ。結果は次回の当コーナーで!
ねこ 1位 『レオくん』
【どんな作品?】
焦げ茶のシマ猫レオくん(2才)は好奇心旺盛なお年頃。お隣のタツルくんが小学校に通うことになると、給食への憧れもあって自分も行きたくなり、おかあさんにランドセルを用意してもらいます。小学校でのレオくんの一日はいったいどんなことになるのか?……小学校以外にもさまざまな場所でチャレンジ精神を発揮するレオ君の奮闘記。
【八木さんのツボ!!】
「愛猫レオくんがもしも歩いたりしゃべったりしたら?……というファンタジーな設定で描かれた、あの!萩尾望都さん初の猫マンガ。2本足で歩くレオくんが、映画スターをめざしたり、マンガ家のアシスタントをしたり、お見合いしてみたり……いろんなことにチャレンジしますよ。そんなレオくんがかわいくてオススメです!」
『ポーの一族』『トーマの心臓』『イグアナの娘』『残酷な神が支配する』『半神』など多くの名作のある萩尾望都さんによる猫マンガ。外に行きたくてソワソワうろうろするレオくんの姿や、トイレのあとにまわりをカシカシ掃除するしぐさなど、猫ならではの「あるある!」ネタもたくさん盛り込まれていて笑ってしまいます。巻末には、レオくんの写真日記も掲載。
ねこ 2位 『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』
【どんな作品?】
人気ホラー漫画家、伊藤潤二さんの描くコミックエッセイ。元犬派のホラー漫画家Jが婚約者A子の希望で子猫の“むー(ノルウェージャンフォレストキャット)”と甘えん坊猫“よん(ミックス)”の2匹と暮らすなかで遭遇するさまざまな出来事とは。そして、自分になつかない2匹に対するJの思いは? ホラータッチでつづられる異色のネコ愛マンガ。
【八木さんのツボ!!】
「カバーはもちろん、どのページをめくっても、ホラーマンガみたいに背景にタテ線や影が多かったり、飼い主のA子が白目だったりと、いちいち怖い絵なのですが、読み終えるとなぜか“よん”と“むー”がかわいく思えます」
前回も番外編にあがっていた本書。猫たちとの遊びに真剣になればなるほど、顔が怖くなるJは、実はただの猫バカ!? そして、Jが「呪い顔の猫」として恐れていた“むー”は、ただのヘン顔の猫!? 時折、その模様や姿態をいかして描かれる“むー”の描写がとってもコワかわいいです。
ねこ 3位 『ねこだらけ』
【どんな作品?】
猫たちがひたすらヘンなポーズやヘンな行動を取り続けるシュールなサイレント4コママンガ。(ごくたまに「ニャー」という声も発生されますが)。「空中楽園」では大きな猫が引っ張るトイレットペーパーの上を、小さな猫がカラカラと往復してみたり、「るすばん」では鳴らない電話の前で待っている猫が、ついに待ちきれずに受話器をとってしまったり、「ロケット大作戦」では、猫が壁をけって床をシューッとすべってみたり……。そんな他愛もない作品がひたすら続きます……。
【八木さんのツボ!!】
「セリフもなく、猫がいろいろするだけの4コマですが、クスっとおもしろいんです。ただただ、たまらないです。猫が主人公のギャグ漫画はほかにもありますが、私はこの感じが断然好きです」
『ねこだらけ』シリーズ本のうち『ねこだらけ ナイス』が、「2012年度 第41回日本漫画家協会賞」の大賞(カーツーン部門)を受賞したそうです。ちなみに大賞(コミック部門)を受賞したのは、なんとあの『ONE PIECE』(尾田栄一郎/集英社 ジャンプ・コミックス)。『ねこだらけ』の受賞理由は「文字がない。無言の画面である。三匹の猫の動きだけが妙におかしい。ついつい引き込まれて読んでしまう」というものでした。(引用ページ)
ねこ 4位 『グーグーだって猫である』
【どんな作品?】
アメリカンショートヘアの猫「グーグー」との出会いにはじまり、飼い主がいない猫を拾ったり預かったり、里親探しをしたりと、猫たちとの出会いと別れを重ねていく著者。笑いあり、涙ありで淡々とつづられるコミックエッセイ。2008年には小泉今日子さん主演で映画化も。
【八木さんのツボ!!】
「大島弓子さんが描く猫たちとの日常は、とにかく泣けます。猫がもっと大好きになります! といっても、ディテールはほのぼのとしていて、猫ってなんてかわいい生き物なのかと再認識させられますよ」
本書のほかにも、大島弓子さんのネコ作品には、拾い主の高校生・時夫を愛し、いつか自分も人間になれると信じている元捨て猫「ちびねこ」を描いた名作マンガ『綿の国星』(白泉社文庫)や、ちびねこが主人公の絵本作品『ちびねこ絵本 くりまん』(白泉社文庫)、猫エッセイ『サバの夏が来た』(白泉社文庫)などもあります。
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八木さんのセレクション、いかがでしたか?
次回は再び東京へ。ヴィレッジヴァンガード下北沢店のコミック担当者にオススメ本をセレクトしていただきます!
Profile
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八木 泉さん/MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店コミック担当
「現在、MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店のコミック仕入れ全体を統括しています。いぬねこマンガ以外で今いちばんオススメしている作品は『ごっこ』全3巻(小路啓之/集英社グランドジャンプコミック・小路啓之)。誘拐犯と少女の「親子ごっこ」の顛末が描かれています。ありえない設定で始まりますが、こんなに泣ける親子マンガはほかにありません」
Shop Data
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MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店
住 大阪市北区茶屋町7-20 チャスカ茶屋町 地下1階〜7階
TEL. 06-6292-7383
営 10:00〜22:00 休 12月無休 1月1日は定休。2日より通常営業
HP http://www.junkudo.co.jp
次回は、サブカルの聖地ヴィレッジヴァンガード下北沢店のセレクトを。
これまで以上に個性的な必読いぬねこマンガを紹介します。