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THE WANDERLAND for Dogs, Cats and Us
たいみちさんコレクション、さらにレアなものも登場します!
古いクレヨン
「こちらはクレヨンシリーズです。上の黄色いパッケージのほうは、中央に座っている子猫と子犬のうち、猫は鋭い切れ長の目もと、犬はまんまるお目めと対照的。今と違って猫があまりかわいく描かれていないところがポイントです」
「エービーシーパスのほうは、ゾウのマークがパッケージの表にも、クレヨンの巻き紙にも描かれているので、箱の内側に書かれた『エレファント』という名称がメーカー名なのかもしれません。表にはやはりこの時代人気だったらしいテリア犬が描かれていますね」
ちなみに表がテリア柄のクレヨンは、ハチマクラさんでも見かけました。ほしい方は前出のハチマクラさんをチェック!
万年ノート
ちゃんちゃんこを着た猫が寺小屋の先生役で、子どものゾウに勉強を教えている。そんな絵柄のカバーが不思議な味わいの「万年ノート」。万年ノート、という表現、初めて耳にします。
「カーボン紙にメモを書いて、台紙からはがすとメモが消える。何回でもメモを取れるから『万年ノート』というみたいです。最近では『ヌーボード』というホワイトボードがノートになったものが販売されているようですが、その先駆けですね。
余談ですが、消えるノートの始まりに当たるものにヨーロッパの『舞踏会の手帳』があります。書くところが紙ではなく象牙でできていて、踊る相手の名前や連絡先などをメモしたようです」
古い鉛筆家刷りとペン先ケース
「左は、チワワかダックスフントをモチーフにした鉛筆削り。アンチモンという金属製です。削る部分のトップっていろんなモチーフが存在していて、これはそのひとつです。
右は、『組み合わせ文房具』と呼ばれるセットアイテムに含まれる品。『組み合わせ文房具』とは、昭和初期から、三越などの百貨店が入学シーズンに合わせて販売したお祝い用の文房具セットのことです。鉛筆、クレヨン、ノート、セルロイドのペンケースが定番の組み合わせでした。このケースは、ペン先入れで、猫のポージングがペン先を模したデザインになっています」
◆ ◆ ◆
以上、たいみちさんの古いいぬねこ文房具コレクションでした。作られた時代を「パッケージに記された記号やメーカー名などを頼りに推測したり、使っていた人のことを考えるのが楽しい という真の文房具好き、たいみちさんでした。
・・・最後に、今回の宇田川さんの感想を・・・
「昔の文房具の犬猫たちって全然ファンシーじゃない。子ども向けの商品なのにかわいすぎなくて、高品質な印象。クオリティ感を表現しているのかもしれませんね。当時はきっと、文房具って贅沢品だったから、今みたいにすぐに買えるものじゃなくて、大事に大事に使うものだったんじゃないかな。
あと、時を経た文房具が持つ存在感、使い込まれ手にしっくりくる感じのあるアイテムって魅力的だと思います。昔の文房具って、昔の人はどう使っていたんだろう、ってその時代時代を想像する楽しみもありますよね」
[みちくさ市 ブングテン] Information
毎回こだわりの手作り・ヴィンテージ・オリジナルの文房具展示やワークショップを開催するほか、出展メンバーによる販売コーナー「ブング店」も。次回「ブングテン10」は2月開催予定。詳細は以下の公式アカウントでチェック!
日時 「みちくさ市」開催時の3月、5月、9月、11月(2013年度の日程は未定)
場所 雑司ヶ谷・鬼子母神商店街にある旧高田小学校 職員室 (東京都豊島区雑司が谷2-12-1) [地図]
詳細 公式twitter @bunguten/公式Facebook http://www.facebook.com/bungu.ten
公式ブログ http://bunguten.jugem.jp
次回は、クラフト編 宇田川さんによる5分でできるいぬねこ文房具の作り方をご紹介!
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宇田川一美 Kazumi Udagawa /雑貨デザイナー
東京生まれ。美大卒業後、雑貨メーカーにデザイナーとして勤務。現在、フリーで雑貨の企画デザイン、書籍や雑誌を中心に活動中。著書に『手づくり文房具』(池田書店)、『手づくり歳時記12か月』(幻冬舎エデュケーション)、『レトロかわいい アンティーク手づくり文房具』(技術評論社)、『ちょいワザ文具術』(ポプラ社)などがある。
http://www.udagawa-file.com