猫と暮らす
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猫が嘔吐する原因とその症状、診断方法について
・猫が嘔吐する原因とは?
・緊急性の低い嘔吐
・病気の可能性がある嘔吐と、その判断方法
・猫の嘔吐の対処法・予防策
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猫が嘔吐する原因とは?
◯早食い
◯フードが合わない
◯毛玉を吐くため
◯その他
緊急性の低い嘔吐
・吐く回数は週に1回以下か
・元気はあり、いつもと違う様子はないか
・食欲が落ちていないかどうか
・下痢をしていないかどうか
これらのポイントをまず確認してみてください。また、吐く以外の症状が見られず、吐いた後にいつも通りの元気があれば、一旦様子を見ておいて大丈夫でしょう。
様子見でいい嘔吐で良く見られるのは、食べた物をすぐに出してしまう吐き出しというもので嘔吐とは異なり未消化のフードを吐き出します。これは勢い良く一度にたくさん食べすぎたり消化できないものを吐き出したりすることがあります。また毛づくろいで、胃の中に溜まった毛玉を吐き出すこともあります。少し調子が悪いときに猫草を自分で食べて嘔吐することで調子を整える猫もいます。
これらの症状は身体の生理的な反応からくる状態ですので心配はいりません。吐いた後に食欲がしっかり戻っているかどうかは体調の確認のための重要なポイントとなります。
病気の可能性がある嘔吐と、その判断方法
◯嘔吐のタイプ
・嘔吐とふらつきなどの神経症状がでている場合(中毒症状の可能性)
・事故など、外傷の可能性が考えられ、突然嘔吐し始めたような場合
・嘔吐だけでなく、下痢の症状も認められるような場合
・吐いたものに血が混ざっているような場合
・尿閉になっている可能性がある場合(特に雄猫で過去にも尿閉になった可能性がある場合には早く対応する必要があります)
・便秘がずっと続いている場合(腎不全などを起こしている場合に便秘を起こしやすくなりますが、便秘が続く特に嘔吐を起こすことがあります)
◯頻度や嘔吐物色で見る心配な嘔吐
口や食道あたりの出口に近いところでの出血の可能性があります。
・赤褐色~黒色
胃や腸などで出血している可能性があります。
・泡や黄色(胃液)
度々胃液を嘔吐するような場合には異物誤飲などの可能性があります。
・透明(飲んだ水)
水を飲んだ後にすぐに吐くような場合には、閉塞を起こしている可能性があり緊急の対処が必要です。
・緑色
猫が食べた植物の色の可能性があります。内臓に何か異常が起きており、胆汁の色が濃くなり緑色になることがあります。このような場合には内臓疾患の可能性があるので動物病院で検査を行う必要があります。
いずれの場合にも嘔吐の頻度が週に1回以上続いており、元気、食欲が低下しているような場合にはなるべく早く受診する必要があります。
猫の嘔吐の対処法・予防策
◯毛玉による嘔吐
◯早食いによる吐出
◯フードが合わない
以上のような症状の嘔吐の場合、自宅で嘔吐の様子を見ながら対処していきましょう。しかし、嘔吐の回数が増加したり、元気や食欲の低下などの症状が認められたりする場合にはなるべく早く受診し、必要に応じて検査を受けることをおすすめいたします。病院で症状を伝える時に、吐いた回数や吐いた物などの記録があるとわかりやすいです。可能であれば必要に応じて吐いたものを持っていっても良いでしょう。
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