Vol.4　センパイの足腰強化トレーニング「愛犬のすこやかアンチエイジング」

Vol.4　センパイの足腰強化トレーニング

犬も人と同様に寿命が延び、シニア期に入ってからの期間が長くなっています。愛犬にはいつまでも健やかにいてほしいもの。元気な長生き犬を目指して、8才になる柴犬センパイのアンチエイジングがスタートします。
前回はペットケアサービス Let’sさんでカウンセリングを受けました。今回はその続きです。

足腰の丈夫な犬は長生きする!?

センパイの後ろ足、外側の筋肉が落ちているということを指摘されるまで意識したことがなかった私。しかし言われて確認をして見ると、確かにヒップライン（？）が下がってきてるよね。私の記憶の中のセンパイのシルエットと、今のシルエット、確実に違ってる。年齢でヒップラインが下がるって、人間でも思い当たるし…。そっか、筋肉が減ってきているということか。

運動量も子犬のころのはじけるような動き、走り出したくてうずうずしているような感じ（そんな時代がセンパイにもありました）も、いつのころからかあまりしなくなったよね。思い返せば５才くらいからかなぁ。
「落ち着いてきたんだな」と思って、深く考えたことなどなかった。

ほかの犬と比べてみると、筋肉の付き方に違いがあることがわかります

さて前回も書いたようにセンパイは散歩があまり好きでなくてあちこち歩くわけでもなく、ほぼ、朝コースと夕方コースの２つのコースを歩く。途中に広場があって、そこでボール遊びを少々。あとは、あちこちニオイとりをしたり、サラダバー（道端の草を食べたがる）をしたり。まぁ、だらだらととりとめもなく歩く…というスタイル。
たまに、商店街を通り少し離れた大きな公園まで行くのがスペシャル散歩。そこでは芝生の上を楽しそうに走る。
そのことをLet'sの伊藤さんにお話すると「途中でボール遊びができるのはいいですね。でももしかしたら、平板な道をずっと歩いていませんか。散歩コースの中に坂道とか、犬がぴょんと飛びはねないで、一歩ずつまたげるくらいの段差を取り入れるといいんですよ」とアドバイス。

「もう歩くのイヤ！」ときにはこんな実力行使も

脚の筋肉が何より大切と教わりました

さぁ、実践です。
「障害物をゆっくり乗り越えるように歩かせてみましょう」と三浦さんと伊藤さんに促されて、センパイもしぶしぶ……。
三浦さんに「センパイちゃん、食べるのは好きですか？」そう聞かれて、自信を持って答えます「はい、大好きです！」

「それはいいですね、食いしん坊な犬は、おやつにつられてトレーニングも積極的になりますからね」。あぁ、そうですね、きっとそうに違いないです。ほうらね、おやつを見せられたセンパイ、俄然やる気になりました！「おやつのためなら、何でもやるワン！」目の輝きも違ってきました。さっきまでの眠そうな態度から一変、まるで犬が違ったかのように。

おやつを見せた瞬間にこの反応！急にやる気が芽生えたよう

「では、おやつを使って遊びながらのトレーニングをしてみましょうか。飼い主さんが床に脚を広げて座り、おやつで誘導しながら、犬が飼い主の脚をまたぐようにします。往復させて、これを何度も繰り返します」。

段差を付けた動きが、丈夫な脚を作るよう

私もやってみると、またぐのではなく飛びこえるような動き方に。あらら、犬のペースになってしまいました「それでは効果が出ませんよ。あくまでゆっくり、犬の後ろ脚が上がっているかどうかを確認しながらやってくださいね」。

ゆっくり誘導させること、意外と難しい

「これくらいでも犬にとっては筋トレになります。一日に何度かやるといいですね。コミニュケーションにもなるし、雨などで散歩に行けない日には、多めにやるとか」と見守ってくれた三浦さんからもアドバイス。

この運動を約３分くらい、１日に２回やるだけでもだいぶ違うそうです。
「センパイちゃんも、これを続けたらすぐ筋肉が戻りますよ」伊藤さんにそう言っていただいて、私もやる気が出ました。センパイ、コツコツとがんばろうね。

足の間をくぐらせる運動も、全身を使うのでよいトレーニングになるそう

取材協力：ペットケアサービス Let’s
住所：東京都江戸川区西葛西1-15-1
電話：03-3675-0250
HP：http://lets-pet.com/

取材•文：いしぐろゆきこ

プロフィール
いしぐろゆきこ：愛犬誌や女性誌、WEBなどで日々の暮らし、犬猫に関するエッセイやモノのリコメンドを執筆。近著に『豆柴センパイと捨て猫コウハイ』（幻冬舎）。
http://www.blueorange.co.jp/yuruyuru/