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犬飼いにとって、禁断のアレ【穴澤賢の犬のはなし】

Vol.37 犬飼いにとって、禁断のアレ

これを書いているのは2013年の12月だが、公開されるのは年明けだそうなので、一応ご挨拶を。新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。正月はゆっくり過ごせましたでしょうか。
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若いころから正月休みとは無縁の仕事やバイトを転々としてきたため、正月にゆっくり過ごすという感覚がないまま生きてきたが、ここ数年は休もうと思えば(自己責任で)まとめて休めるようになったので、たぶんこれが公開されるころはまだダラダラ過ごしているのではないかと思う。
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しかし、正月ゆっくり過ごせるようになると、何かが足りないと感じるようになった。そう、コタツとミカンだ。ミカンは好きでも嫌いでもないのでマストではないが、コタツがほしい。コタツに入ってぬくぬくしながら、昼間から酒を飲んで映画を観たり、昼寝したり、また酒を飲んだり、堕落した生活を送ってみたい。コタツで寝ちゃいけないと思いながら眠りに落ちていくあの罪悪感がたまらない。
が、そこには大きな壁がある。犬がいるとコタツなど置けないのだ。トイ・プードルなど抜け毛の少ない犬種ならいいかもしれないが、大吉のように年中だらだらと毛が抜けるやつがいると、あっという間にコタツが毛だらけになってしまう。たぶん、掃除しても掃除してもキリがないだろう。そのうち絶対どこかで諦めが入って、せっかく買ったコタツ布団をワンシーズンで捨てる羽目になるのは目に見えている。
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大吉の抜け毛なんて、たいしたことはない。富士丸の抜け毛と比べると、1/3ほどだろうか。だから昔は敷けなかったラグを今は敷いているが、それでもちょっと掃除をさぼると、えらいことになる。部屋のあちこちにテキサスの荒野を転がっているような毛の塊もできる。けして潔癖性ではないし、どちらかといえば掃除嫌いなほうだが、抜け毛の多い犬と暮らしていると、日々の掃除を怠ることができなくなるのだ。

そのうえコタツを置くとなると、さらに掃除が大変になる。おそらく同じ理由から、コタツがほしいけど置けないと諦めている人も多いのではないだろうか。犬飼いにとって、コタツは禁断の果実なんだろうか。でもほしいなぁ、コタツ。
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しかし、これは贅沢な悩みなのかもしれないとも思う。犬がそばにいて、掃除が大変だと嘆くのは、実はとても幸せなことなのかもしれない。富士丸がいなくなったあと、そう思った。毎日掃除しなくていいことが、逆にひどくつらかった。そのことを思い出すと、掃除くらいなんともない。だからといって、毛だらけのコタツはさすがにいやだ。うーん、やはり諦めるしかないか。しょうがないから、正月は大吉をひざの上に乗せて過ごすか。
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