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犬なでるゆえに我あり【穴澤賢の犬のはなし】

犬なでるゆえに我あり

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犬がそばにいると、心が安らぐ気がする。それは科学的(?)にも証明されているらしく……。
昨年、麻布大学などの研究チームが、犬と飼い主が触れ合ったり見つめ合ったりすることで、オキシトシンが増えるという実験結果を発表し、その論文が科学雑誌『Science※』に掲載されて話題となった。オキシトシンとは一般的に「幸せホルモン」や「愛情ホルモン」と呼ばれたりするもので、脳内で分泌されることで幸福感を感じたりするらしい。

※「ヒトとイヌの絆形成に視線とオキシトシンが関与」
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実際に犬をなでていると、ほのぼのとした気持ちにはなる。もちろん、楽しいことばかりではなく、ときには「わちゃー!」となることもあるが、概ね犬がそばにいると心が安らぐのは実感している。
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面白いのは、犬が一方的に人間に癒しを与えているのではなく、犬の方も飼い主になでられたりするとオキシトシンが増加するという点だ。眠そうなときに触ると、迷惑そうな顔をすることもあるが、だいたいはなでると気持ちよさそうに目を細めたりしている。そうか、あいつらも幸せを感じているのか。
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少し前に犬は人間と唯一アイコンタクトをとる動物だそうだと書いたが、異なる種なのに、見つめ合ったり、触れ合ったりすることで、幸せを感じるなんて、犬と人間はお互いに特別な存在なのかもしれないと思う。
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オキシトシンには幸福感のほかにも、ストレスホルモンや心拍数や血圧の低下、また免疫力の強化、筋肉の再生など健康に関わることから、社交性の向上や、他者との交流に積極性が出たり、人を信頼する気持ちが増したりといった、性格面にいたるまで様々な働きがあるらしい。
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自慢ではないが、私は社交性もないし、45歳になる今も人見知りで、できれば知らない人が大勢いるような場所には行きたくない。どちらかといえば疑り深い性格なのだが、長いこと犬と暮らしていてこれなのだから、もし犬がいなかったら、人間的にどうなっていたのだろう。なんとか社会生活を送れているのは、かつていっしょに暮らした富士丸や、今うちにいる大吉と福助のおかげなのかもしれないと思うのだった。
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