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犬・猫と暮らすこと まこ邸に行ってきた〜その2【穴澤賢の犬のはなし】

Vol.10 まこ邸に行ってきた〜その2

今は大吉と暮らしているが、もともと犬も猫も好きだ。いつかは猫も迎えたいと密かに思っていたりする。でも、実はこれまで猫を飼ったことがない。そもそも犬と猫では、何がどう違うのか。そのあたりの話を、富士丸がいる頃に対談したのがきっかけで仕事でもプライベートでも仲良くさせていただいている「まこという名の不思議顔の猫」の飼い主でもあり、これまた犬も猫も大好きだというデザイナーの岡優太郎さんに伺ってみた。

犬のいる暮らし、猫のいる暮らし

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写真左より、岡優太郎さん、まこ、穴澤
穴澤:犬と暮らしていて何が楽しいかっていうと、一緒に旅行に行ったりできることなんですよ。

岡:それはすごく羨ましい。散歩ですら羨ましいですよ。
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穴澤:もちろん何もないふだんの生活も楽しいんだけど、犬ってイレギュラーが大好きだから、旅行とか行くと馬鹿みたいに喜ぶんですね。それを見ているとこっちまで嬉しくなるんです。そういう意味で、猫と暮らしていて一番楽しいのはどんなときですか?

岡:どうなんだろう。難しいなぁ、根源的すぎて。

穴澤:僕、前に短い期間だけど猫を預かったことがあるのですが、猫って人が読んでいる雑誌の上とかにわざと乗ってきたりするじゃないですか。

岡:パソコンで作業をしていると、画面の真ん前に座ったり。

穴澤:あれは何なのですかね(笑)

岡:飼い主の注意が自分より他に向いているのが気にくわない。ようするに、かまってほしいという。
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穴澤:忙しいときなどはとくに迷惑ですが、その行動は猫っぽくて可愛いなぁと。犬はそういうことあまりしないし、関係性も違う。犬の場合は人間がリーダーでいなくちゃと思うけど、猫だとなんだかへりくだってしまうんです。

岡:有名な動物ジョークがありますよね。

犬:「この家の人たちは、餌をくれるし、愛してくれるし、気持ちのいい暖かいすみかを提供してくれるし、可愛がってくれるし、よく世話をしてくれる…。この家の人たちは神に違いない!」

猫:「この家の人たちは、餌をくれるし、愛してくれるし、気持ちのいい暖かいすみかを提供してくれるし、可愛がってくれるし、よく世話をしてくれる…。自分は神に違いない!」

穴澤:ははは(笑)。
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岡:猫はある意味平等な関係というか、犬の可愛さとはまたちょっと違うと思いますね。あと、猫らしい行動って見ていて飽きないんです。

穴澤:犬は愛想振りまいてくるけど、猫はしないですもんね。

岡:犬は人間と一緒に何かをするでしょ。もともとは人間の役に立つものとして飼われていたものだし。でも猫は人間の役に立とうとはしない。邪魔はするけれど(笑)。その昔ネズミをとるのが仕事だったんでしょうけど、それも猫が好きでやっていることがたまたま重宝がられただけで、人間に褒められたくてやっているわけではないですよね。

穴澤:たしかに。
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岡:何かのエッセイで読んだのですが「猫は人生のクロソイドカーブみたいなものだ」と言っている人がいて。

穴澤:クロソイドカーブとは?

岡:高速道路を直線でずっとまっすぐに作ると事故が増えるらしいんですよ。みんな眠たくなっちゃって。それでちょっとずつハンドルを切らないといけないくらいのカーブをつくっておくと、ちゃんと運転するようになるという。それがクロソイドカーブ。

穴澤:へぇ。

岡:で、猫は合理性だけを考えると全然役に立たないし、邪魔ばっかりしてくるんだけど、それがいい刺激になって生活が豊かになる、そういう意味でクロソイドカーブに近いんじゃないかと。その話を読んで、たしかにそれはあるなぁと。
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穴澤:犬もそうかも。大吉だって何の役にも立たないし、逆に散歩の時間とかで生活が制約されるでしょ。それはそれで大変だけど、苦ではないし。

岡:生活がしゃきっとしますよね。うちなんかだと、自分たちの食事が終わったらすぐに片付けて洗わないといけなかったり。そうしないと猫たちが皿をなめてしまうので。あとマメに掃除をしないと毛だらけになるとか。そういうところをちゃんとしだすよね。

穴澤:僕、犬がいない時期があったじゃないですか。そのときに脱いだ服などをそこら辺に置いてもよかったり、毎日掃除機かけなくても気にしなかったり。富士丸がいるときはあり得ないことだったから。それがすごく物足りないというか、何をしてもいいのが逆に寂しかった。
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岡:ああ、それはあとからじわじわ来そうな寂しさですね。人間のどこかには、何かしら手間をかけたり、世話をしたりするのが好きな気持ちがあるんじゃないですか。相手が生き物ではなくたって、例えば車でもやたら手間のかかるイタリア車好きの人たちがいますし。

穴澤:猫嫌いだった父親が、娘が飼った猫に一番メロメロになるなんて話もよくありますしね。

岡:犬好きは自分の犬が一番好きだけど、猫好きは世の中すべての猫が好きになるという特徴もありますね。
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穴澤:話は変わりますが、猫たちと一緒に寝ていますか?

岡:オスたちは一緒に寝ていますよ。

穴澤:まことシオンは?

岡:すぐ近くの猫用のベッドで寝ています。べったりくっついては寝ない。べったりくっつくのは、しろたろ。妻の顔に覆い被さるようにして(笑)。
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穴澤:うちの場合、富士丸は犬用ベッドで寝ていました。それは子犬のころに人間用ベッドにあがってはいけないと教えたからですけど、大吉には甘々になって最初から一緒に寝てますよ。でも、これって子どもの頃にしたかったことなんだなぁと。岡さんは子どもの頃に飼ってた犬や猫と、一緒に寝てました?

岡:どうだったかな。猫は朝起こしに来たついでに布団に入ってきたのは覚えているけど。犬は外の犬小屋にいたし。

穴澤:昔、実家で飼っていた犬は玄関からあがってはダメで、そこに犬小屋があったんですよ。でも、僕としては家にあげたかったし、一緒に寝たかったんです。でも親がダメだっていうから。

岡:昔はどこもそんな感じでしたよね。

穴澤:1回玄関に段ボールを敷いて、そこで犬と一緒に寝ようとしたことがあるんです。親に見つかってかなり怒られました。

岡:何その可愛いエピソード(笑)。

穴澤:富士丸のときは犬のしつけ本とか読んであれこれやったんですが、よく考えたら今は誰にも怒られないんだし、もう好きなようにしようかなと。
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(つづく)
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