穴澤賢の犬のはなし
犬と暮らすのは楽しいけれど、笑ってばかりもいられない。ちゃんと考えないといけないこともたくさんある。ライターの穴澤賢が愛犬の大吉&福助との暮らしを通じて思ったこと、様々な犬にまつわる取り組みや話題のスポットなど、広く犬のことについて取り上げます。毎月第2・第4月曜日更新
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犬と暮らす生活リズム【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 生活リズムは大切だが、何かと不規則になりがちだ。特に若いころは、夜ふかししてしまったり、夜遅くまで飲んだりしてしまう。すると翌朝起きるのがつらく、寝坊したりする。なのに、その日の夜も夜ふかししてしまい、だんだん睡眠時間が足りなくなり、休日に寝まくる。
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「犬は飼い主に似る」は本当なのか【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし ちまたには「犬は飼い主に似る」という説がある。確かに、ブルドッグを連れて歩くおじさんを見たらブルドッグ顔で、内心「めっちゃ似てる!」と思ったことはある。その一方で、強面のごつい男の人がチワワを抱っこしていて「眠いんでちゅかぁ」と猫なで声で話しかけているのを見て、「何そのギャップ!」と驚いたこともある。そういう「見た目」は置いておくとして、果たして性格まで似るものなのだろうか。そのことに関して、私はかねてから疑問に思っている。
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健康診断と血液検査を勧める理由【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし わが家の大吉と福助は、定期的に健康診断を受けている。春から秋にかけて、犬にはフィラリアとノミ・ダニ予防薬を飲ませたほうがいいが、ワンシーズンをまとめてもらうのではなく、うちではあえて2カ月分くらいにして、なくなる度に動物病院に行くようにしている。そして体重の変化を見たり、聴診器で心音や呼吸音を聞いてもらったり、触診してもらう。日頃から嫌がられるほど触っているが、獣医師でないと分からないことがあるかもしれないからだ。
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「幽霊」についての疑問を真面目に考えてみる【穴澤賢の犬のはなし】
昔から幽霊、心霊体験、怪談、妖怪、お化けといった類の話がある。古くから語り継がれてきたものもあれば、実際に体験した人の話もある。私が小学生のころは心霊写真の特集番組があったりしたので、「怖い……」と思いながらも密かに楽しんで見ていた記憶がある。本当にいるのかどうか分からない、まったく信じない人がいる一方で、信じている人もいる、という曖昧な世界だ。
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犬のために変わったこと【穴澤賢の犬のはなし】
人には好き嫌いがあり、自ら率先してやることもあれば、必要に迫られて仕方なくやること、お金ももらってもやりたくないことがある。他人のことは関係ない。あくまでも「自分基準」であり、若いころからあまり変わらない。ただ、中にはあれだけ嫌っていたのに、いつの間にか好きになっていることもある。たとえば、ゴルフなんて絶対やらないと言っていた人が、今ではゴルフを楽しんでいるように。
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逆に犬に教えられる【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 大吉が11才を迎えたということは、約2才半違いの福助も8歳になったことになる。この約8年間、両者は衝突したことがない。初めて福助がわが家にやって来たとき、いきなり大吉が襲いかかり、ビビリまくった子犬福助がキャンキャン泣きながらウンチを漏らす事件はあったが、あれは大吉なりの通過儀礼的なものだったのかもしれない。
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かけがえのない11年【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 今年も8月17日に大吉が誕生日を迎え、11才になった。少し前からおもちゃを食いちぎって破壊しなくなった、何も怯えていないのに足がたまに小さくブルブル震えるとか、多少の変化はあるが、まだまだ早く走れるし、動きにバネがあるし、体力的には衰えを感じない。白内障の兆しもないし、定期的に受けている健康診断や血液生化学検査でも異常はない。それがすごくうれしい。
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新型コロナ感染・穴澤家の場合【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 新型コロナに感染した。1年以上前からいつ感染してもおかしくないなと思っていたが、ついに来たかという感じだった。そこで参考になるかならないかは分からないが、わが家のケースと気づいたことを書き留めておこうかと思う。
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犬のニオイは幸せの香り【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 私は毎日必ず大福をなでたり、ギュとしたり、モフッと顔をうずめたりしている。以前からずっとそうだが、最近ある記事を読んでからはより意識してやるようになった。
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接し方で犬は変わる、はず【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 福助を見ていて、たまに無防備すぎないか? と思う。ヘソ天で寝るのはいつものことだし、うどん粉のようにこねてもされるがまま。体中どこを触られてもまったく嫌がらない。
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届かぬ親心【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし わが家の大吉と福助に共通する特徴は、食に対する執着のなさである。犬は食べることが大好きで、ゴハンをあげるとまたたく間にペロリと食べる。というのが普通だと思う。それでは満足せず、常に何かをあげると喜んで食べるし「もっとくれ」という顔をする。「食べる」というよりは「飲んでいる」に近く、よく噛んで味わっているようすがない犬も多い。それはそれで微笑ましいことだが、とにかく食欲旺盛だ。
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わが家のエアコン稼働状況【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 毎年夏になると、エアコンの使用率が上がり電気代が心配になるのは、犬と暮らす人の共通認識だと思う。とはいえ、このところは人間もエアコンなしで暮らすのは無理なくらい暑いので皆同じかもしれないが、出かけるときも常につけっぱなしである点が違う。しかしそれは犬飼い(猫飼いも)の宿命なのであきらめよう。
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山に避難したけれど【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 八ヶ岳にある山の家で、今これを書いている。前回の「この異常な暑さへの対策」のように毎朝5時半に起きて迷惑そうな顔をされるのに耐えかねて、避難してきたのだ。人間もだが、大福にとってもその方が良いだろう。6月30日からこっちに来ているが、「小さな仕事部屋」も完成したので問題なく過ごせている。
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この異常な暑さへの対策は【穴澤賢の犬のはなし】
このところの暑さはなんだ。東京都心では5日連続の猛暑日とのことだが、まだ6月(これを書いている時点)なのに梅雨が明けた。どうなっているんだ。人間でも日中外に出ると耐え難い気温と湿度なのに、全身に毛皮をまとった犬たちにとってはまさに地獄だろう。
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大吉からの頼られ度【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢と犬のはなし 犬と飼い主との距離感は家庭によってそれぞれ違うが、わが家はわりとさっぱりしている方だと思う。大吉と福助は基本、見送りも出迎えもしないし、私が1階の仕事部屋にいるときもずっと3階の寝室で昼寝していることもある(特に冬)。夏場は涼しい仕事部屋に来ることが多くなるが、特にかまってオーラもないし、ただ昼寝している。
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雑草との闘いの日々【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし このところ毎日、山の家に作ったドッグランの雑草抜きをしている。これまで毎年、初夏になると草刈機で刈りまくっていたが、翌年にはまた生えてくる。中でもタンポポとクマザサはどんどん増えていく。
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どんなに動物病院が嫌いでも【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 動物病院が嫌いな犬は多い(猫も)。わが家もそうで、大吉は診察台に乗せるとあきらめて大人しくしているが、福助は病院に入ることすら全力で拒む。なんとか診察台に乗せても、隙きあらば飛び降りようとするし、獣医師が耳の中を見ようとしても暴れて絶対に見せない。
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大吉に忍び寄る老い【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 少し前から、大吉にある変化が見られるようになった。以前は福助にちょっかいを出されると、しばらくがまんしてから「ええ加減にせいよ!」と反撃していたのに、それをしなくなった。かといってやられっぱなしではなく、うまくかわしながら軽くあしらっている。うっとうしくてしょうがない顔でもなく、「仕方ないなぁ」と半分諦めているようだ。しかしなぜ、やり返さなくなったのか。
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もしも彼らがいなければ【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 少し前に『素晴らしき哉、人生!』という映画を観た。1946年にアメリカで公開された76年前の古い映画だ。そんな有名な映画を今頃? と思うかもしれないが、私は『ブレードランナー』や『時計じかけのオレンジ』とか『未来世紀ブラジル』といったどちらかといえばサブカル系を好んで観て育ったので、名作といわれるような古い映画はあまり通っていない(『ゴッドファーザー』は別)。ひねくれたガキだったのだ。
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救急車への犬の反応と、あのけがの日【穴澤賢の犬のはなし】
先日、妻が救急車で運ばれた。もともと偏頭痛持ちで、普段から薬を持ち歩いているのだが、その日は薬を忘れたらしく、夕方6時頃に帰宅すると「頭痛いから横になる」と寝室に消えた。珍しいことではないので、私は普段通り仕事部屋でパソコンに向かっていた。
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犬の写真を撮りまくってしっかり保存するべし【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 長年犬と暮らしてきた私が強く思うのは、写真はたくさん撮っておいた方がいいとうこと。普段の暮らしでは忘れがちだが、旅行や遊びに行ったときだけでなく、何気ない日常も残しておいた方がいい。
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犬と眠る幸せ【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 犬との暮らし方は人それぞれだし、トレーナーによっては推奨しないケースもあるが、私は犬がベッドにあがるのを許している。彼らもそこで寝るのが当然だと思っている。それこそ、私が子どものころから憧れていたことだ。
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大福の「にじゅうまる」なところ【穴澤賢の犬のはなし】#うちのコにじゅうまる
【連載】穴澤賢の犬のはなし 「うちのコにじゅうまる」というテーマで何か書いて欲しいと言われたが、何を書けばいいのだろう。大吉と福助については、よくできたやつらだと思う。※20022年6月号で雑誌「いぬのきもち」は20周年を迎えます。今回は「うちのコにじゅうまる」をテーマに特別コラムをお届けします!
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犬にもそれぞれの距離感がある【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし ご存じの通り、人間関係においてさまざまな距離感の人がいる。やたらグイグイくるタイプもいれば、なんとなくそっけなく感じるタイプもいる。嫌いじゃないんだけど「暑苦しいなぁ」と感じる人もたまにいる。そこまで極端ではなくても、人によって微妙に違う。
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複数飼いは大変かどうか【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 現在、犬と暮らしている人の中には、もう1頭迎えたい気もするけど不安でなかなか踏み出せない方もいるのではないだろうか。私自身、大吉との暮らしに福助を迎えるときは、果たして仲良くなれるのか、うまくやっていけるのか、分からないことばかりだった。
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映画『ストレイ』を観て考える、犬の幸せとは何か【穴澤賢の犬のはなし】
先日『ストレイ 犬が見た世界』という映画を観て来た。トルコでは2004年から犬の殺処分はゼロで、10万頭にもなるのら犬と人間が共存しているという。映画はそんなイスタンブールの犬たちの暮らしを、ずっと犬と同じ視点のローアングルで撮影し、ナレーションも一切ない。ドキュメンタリーでこれといったストーリーもないが、主に「ゼイティン」と「ナザール」という大きめの犬に焦点を当て、彼らの暮らしぶりを追っている。
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ラブラドールというやつは【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 私は犬種によって性格がある程度決まるとは思っていない。飼い主との信頼関係や環境によって違うし、ちゃんとそれぞれ個性がある。ただ経験上、犬種による気質の特徴みたいなものはあると思う。
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今が一番楽しい?【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 少し前に、取材である人のところへ行って話を聞いた。その方はかつて千葉県でサラリーマンをしていたが、60歳で定年してからは八ヶ岳で暮らしている。千葉で結婚して子育てしていたが、その頃から山に興味があり、まず土地を買い、月に何度か通ってほとんど自力で山小屋を建てた。子どもが小さいときは家族で来ていたが、大きくなってからは手もかからなくなり、次第に1人で来るようになり、定年を期に完全移住したそうだ。
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犬がいない暮らしの記憶【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 現在、私は神奈川県・腰越の自宅で1人暮らしをしている。大吉と福助もいない。といっても嫁と揉めて別居しているわけではない。嫁には山の家でやってもらいたい作業があり、私は自宅でやらないといけないことがあったから、大福を残して電車で戻ることにした。週末にはまた山の家には行くから、1週間ほどのプチ1人暮らし。
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犬と暮らすと健康リスクが半減する?【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 最近、興味深い研究結果が発表された。国立環境研究所の谷口悠氏ら研究チームによると、高齢者(65歳以上)約11,000人を対象にした3年半の調査で、犬と暮らしている人は、健康リスクが軽減する傾向が見られたという。なんと犬と暮らしていない高齢者が介護や死亡するリスクと比べると、半減するんだとか。
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昔と今の飼い方の違いと、犬の変化【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし わが家の大吉と福助は家の中はどこでもフリー、ソファーもベッドもどこでも自由に使っているし、彼らもそれが当然だと思っている。たぶん、同じような家庭も多いのではないだろうか。しかし昭和46年生まれの私が子どものころは、考えられないことだった。
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犬はメンタルヘルスケアになっているのか【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし いつもニコニコしている人と、無愛想にムスっとしている人、あるいはどちらもでなく無表情な人がいる。私は自分では分からないが、たぶん無愛想な部類に入るのではないかと思う。「第1印象はめっちゃ感じ悪かった」と言われることが多いので、きっとそうなのだろう。
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犬OKのイタリアンin八ヶ岳【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし このところ、山の家に行く度に寄っている犬OKの居酒屋「MIC HOUSE」(2022年2月15日現在、まん延防止等重点措置で休業中)のミクミクから「小淵沢に犬OKのイタリアンがあるんだよ」と聞き、どうせテラス席だけでしょ?と思ったが、その店は店内もOKだという。
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犬が吠える意味とは?【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬の話 わが家の大吉と福助は、ほとんどむだ吠えしない。その原因のひとつは私にあるのかもしれない。犬は何らかの要求があるときに、吠える。たとえば迎えた当初、子犬だった大吉はケージから出して欲しいと吠えた。常に閉じ込めていたわけではなく、留守番させるときは間違って何が飲み込んだら危ないからケージに入ってもらうことにした。それに慣れてもらうため、私が家にいるときに短い時間から訓練した(今は常にフリー)。
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一緒にいるのが嫌にならない唯一の存在【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 人は誰しも、同じ空間に誰かといるのが息苦しくなることがあるのではないだろうか。家族や友人、それが例えいくら好きな人だったとしても。少なくとも私は若い頃からそうだった。
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犬の方が懐が深い?【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 大吉と福助を見ていて、たまに不思議に思うことがある。彼らは本気でけんかすることがないのだ。バトルやオモチャの奪い合いなどはするが、それはあくまでも遊びの範疇で、そこからヒートアップしてガチげんかになることはない。「そんなのうちだってそうだよ」と思うかもしれないが、よく考えるとこれはすごいことだ。人間はそうはいかない。少なくとも、私にはできない。
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犬見知りを克服できない彼【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 湘南国際村にあるドッグラン付カフェレストラン「Ven!Kitchen&Dog Garden」にちょくちょく行くのだが、いつもすぐに打ち解けて走ったり遊んだりする大吉とは対照的に、福助は輪に加われない。自分の居場所が見つけられず、立ち尽くしたり、隅っこでポツンとしていることが多い。
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福助との8年【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 2022年1月11日(誕生日は推定)で、福助が8才になった。毎年驚いている気がするが、8才といえばもう立派なシニア犬だ。見ていると全然そんな老いは感じないしむしろガキンチョのままだが、もうそんなに一緒にいるのか。しかしよく考えればこの連載が始まった当初、福助はまだいなかった。
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「犬は喜び庭かけ回る♪」のか【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 2022年の正月休みは山の家で過ごしていたが、12月28日ころから雪がちらつき、29日からは積り始めた。とはいえ、山の家がある長野県八ヶ岳の原村あたりは決して雪深い地域ではないので、それほど期待していなかった。ところが翌日になってもまだ雪は振り続け、31日には20センチほど積もった。犬が雪遊びを楽しむには十分である。
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2022年の目標は【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。さて、今年の目標は何にしよう。その前に2021年に目指したことは達成できたのか振り返ってみる。ちょうど1年前の画像がこちら。室内の改修がはじまったころで、その他に基礎の補強や屋根の葺き替えもまだだった。