犬や猫のみみより情報やニュース、コラム、ドッグカフェ、動物病院などの施設情報は『いぬのきもちWeb・ねこのきもちWeb』
THE WANDERLAND for Dogs, Cats and Us
会津鉄道は、福島県会津若松の市街地周辺部に位置する「西若松駅」から、尾瀬への玄関口として利用される「会津高原尾瀬口駅」までの57.4kmを運行中。キャッチフレーズとして掲げる「心つながる小さな旅。素・敵・沿・線」の通り、沿線の景色が美しく、遠方からも多くの観光客が訪れています。
とりわけ近年では、西若松から5つめの「芦ノ牧温泉駅」に下車する人が急増中! その目的は、こちらの駅で駅長を務める猫の「ばす」に会いに行くためです。猫が駅長に就任することになった経緯について、会津鉄道の社員さんたちにお話をうかがいました。
Q
ばすが「芦ノ牧温泉駅」の駅長に就任した経緯を教えてください。
A
今から約14年前(平成11年)、山の中で彷徨っていたばすを、近所に住む小学生が保護して、駅まで連れてきました。初めてばすの姿を見たときはたぬきかと思いましたよ。猫にしてはずんぐりした体型だし、身体の毛も長いですからね。以来、駅長が面倒をみるようになり、ばすも居心地がよかったのかそのまま居つきました。
ばすは日中、主に駅舎待合室で過ごしているのですが、列車が駅に着くとホームに出て、通勤・通学する地元の人々や観光客のお出迎え・お見送りを楽しんでいるようでした。
その姿が愛らしいと評判になったことから、正式に駅長に任命することを決定したのです。平成20年4月24日には委嘱状を交付して、名誉駅長に就任してもらいました。
Q
勤務中、ばすはずっと帽子をかぶっているのでしょうか?
A
そうなんです。会津鉄道社員の女性がこさえた(作り上げた)この帽子は、ばすのお気に入りです。普通の猫は、頭に帽子なんかのせられたら嫌がって振り払おうとするものでしょうけど、ばすは違います。帽子をかぶれることを誇らしいと感じてさえいるのではないでしょうか。着用したまま、駅周辺を「パトロール」するのが長年の日課です。
次回はばす駅長の一日をレポートします!
プロフィール
-
ばす
会津鉄道「芦ノ牧温泉駅」名誉駅長。推定19才。平成20年に就任して以来、頭に鉄道社員と同じ帽子をかぶり、駅を利用する人々のお出迎え・お見送りに励んでいる。近況は、ネコ駅長「ばす」の日記を要チェック!
テキスト/OFFICE-SANGA 撮影/坪内政美